家庭用金庫の正しい扱い方

何となく、家にあるだけで安心してしまいがちな金庫ですが、あなたは日ごろどんな使い方をしていますか?
正しい扱い方をしないと、自分で金庫を開けることができなくなったり、せっかくの耐火防犯性能が半減してしまうなどの事態が起こるかもしれません。
正しい金庫の使用方法を知り、金庫に起こりうるさまざまなトラブルを防ぎましょう。
金庫にも耐用年数があります
頑丈で、火災にもびくともしない金庫ですが、実は耐用年数があることをご存じですか?
一般に、金庫の耐用年数は20年と言われています。
20年を超えると耐火用に使われている発泡性コンクリートの劣化が進み、耐火性能が一気に落ちてしまいます。
ご使用の金庫も、20年が経過したら耐火材の交換やセキュリティなどの改善をしましょう。
耐用年数を過ぎまま放置して使用を続けると、何かあった時に大切な中身を守ることができません。
未然に防ごう金庫のトラブル
ダイヤル式金庫、鍵のみで使っていませんか?
ダイヤル式の金庫でついついやりがちな横着。
ダイヤルをテープなどで固定したまま、鍵だけで開け閉めをしていませんか?
ダイヤルがずれてしまい、普段暗証番号を使っていないために暗証番号がわからず金庫が開かなくなるトラブルが起こることがあります。
ダイヤル式の金庫は、普段からダイヤルと鍵の両方を使うようにしましょう。
誤った鍵穴のメンテナンスをしていませんか?
金庫の鍵に限ったことではありませんが、鍵の回転をよくするために鍵穴にオイルスプレーをされる方がいます。
実は、これはNG。
オイルが中でホコリやゴミを吸着して固まり、故障の原因となります。
鍵穴には鍵穴専用の潤滑スプレーがあります。
もし鍵穴のメンテナンスをするなら、オイルを使用していない鍵穴専用のスプレーを使いましょう。
予備の鍵を金庫内にしまっていませんか?
金庫の鍵の紛失をおそれて、予備の鍵を金庫内にしまっていませんか?
確かに、金庫の鍵は大切ですが、もしも普段使用している鍵を紛失した場合金庫を開けることができなくなります。
予備の鍵は金庫の外の安全な場所に保管しましょう。
金庫の固定で持ち去り防止
金庫にはさまざまな種類がありますが、一般に貴重品などをしまう置くタイプの金庫は、そこに据えただけでは防犯上十分とは言えません。
固定して初めて防犯性能がアップします。
金庫は重量がありますので、置いただけで安心してしまいがちですが、重いだけでは運び出すのは簡単です。壁面や床面への埋め込み固定やボルトでの固定を行うことで持ち出すのに時間がかかるようにし、金庫の持ち去りを防止します。
一般的な耐火金庫では、底部に穴を開けボルトでの固定を行った場合、時間の経過とともにボルトまわりの腐食が進み、固定した部分が緩むことがあるので注意が必要です。
要注意!テンキー式金庫は定期的な暗証番号の変更を
テンキー式の金庫は、暗証番号を入力して開錠するタイプの金庫です。
この鍵の場合、注意したいのは、暗証番号。
長い間同じキーを押しつづけるとそこだけがてかてかと光沢を持ちますので、暗証番号を推測できるようになります。
テンキー式の金庫を使う場合は、定期的に暗証番号を変え、まんべんなくキーを押すようにしましょう。
また、このキーには電力が必要ですので、半年から一年ごとに電池を交換する必要があります。
正しい使い方を心がけましょう
乱暴なことさえしなければ金庫は大丈夫と思われるかもしれませんが、金庫の耐火防犯性能を最大限引き出すには細かな気配りが必要です。
鍵の故障や暗証番号忘れなどで金庫は開かなくなりますし、金庫の持ち去りの防止のためには窓から遠いところに固定するなど、設置段階から注意が必要です。
また、鍵も正しい使い方をしなければトラブルを招きますので、ご自身が使う時にどのような鍵であれば正しい使い方をできるかを考慮の上、金庫を選ぶことをおすすめします。